台風の多い長崎で、カーポートをどう選ぶか。耐風圧の見かたと壊れる場所

カーポートは「屋根」ではなく「風を受ける板」です。飛ぶのは屋根材、効くのは基礎。耐風圧強度(38・42・46m/秒相当)の読み方、壊れる場所の順番、あとから付けるサポート柱、太陽光を載せる場合の違いまで、台風のあとに現場を見ている立場からまとめました。

九州の事情2026年9月18日約9分で読めます

長崎県は毎年のように台風が通ります。 そして台風のあと、いちばん見に行くことが多いのがカーポートです。

家の屋根は無事なのに、カーポートの屋根だけが飛んでいる。これは珍しいことではありません。構造が違うからです。

カーポートは「屋根」ではなく「風を受ける板」

家の屋根は、四方を壁で支えられた箱の上に載っています。カーポートは、柱だけで板を宙に浮かせています。

そのため、風は上下から当たります。 とくに下から吹き上げる風(吹き上げ)が効きます。屋根材は上から押さえる金具で留まっているので、下から持ち上げられると外れやすくなります。

台風のあとに「屋根材だけが無くなっていた」という状態をよく見ます。これは壊れ方としては軽いほうです。柱が曲がる、基礎から抜けるとなると、 車と隣家への被害が出ます。

壊れる場所は、だいたい決まっています

壊れる場所起きること見ておくこと
屋根材(パネル)外れて飛ぶ。いちばん多い押さえ金具の本数と間隔
屋根材の留め具樹脂部分が経年で割れ、風で一気に外れる設置から何年経っているか
柱と梁のつなぎ目ボルトが緩む、金具が変形する増し締めがされているか
基礎(地面の中)柱ごと傾く、抜ける。いちばん重いコンクリートの大きさと埋めた深さ

上の2つは直せます。下の2つは作り直しになります。だからこそ、設置のときに基礎へお金をかけるかどうかが分かれ目になります。

耐風圧強度という数字の読み方

カタログには「耐風圧強度 風速◯◯m/秒相当」という表示があります。 一般に、次のように分かれています。

表示位置づけ
38m/秒 相当標準。何も言わなければこれになることが多い
42m/秒 相当強化された仕様
46m/秒 相当さらに強化された仕様
🔴 この数字は設計上の目安であって、「その風速まで絶対に壊れない」という保証ではありません。実際には、風の当たり方、周りに遮るものがあるか、屋根の向き、経年の傷み具合で変わります。

そのうえで申し上げると、長崎で標準仕様のまま建てるのは、おすすめしにくいところです。差額は、壊れて建て替えるときの費用と比べると小さいためです。

サポート柱という考え方

台風が近づいたときだけ立てる、着脱式の柱があります。普段は外しておけるので、車の出し入れの邪魔になりません。機種によって後付けできるものとできないものがあるため、設置のときに「あとで付けられるか」を確かめておくと安心です。

基礎は見えなくなる場所ですが、いちばん効きます

柱は、地面に埋めたコンクリートの塊で支えられています。この塊が小さいと、どれだけ本体が強くても倒れます。

  • 土の質:埋め立て地や柔らかい土では、大きさを変える必要があります
  • 掘る深さ:メーカーの指定があります。浅く済ませると効きません
  • 土間コンクリートとの関係:駐車場を土間で仕上げるなら、柱の基礎を先に入れます。あとからでは斫ることになります
順番の話は、外構全体に共通します。土間を打つ前に決めておくと1回で済むものが、ほかにもあります (EV充電のコンセント、蓄電池の置き場所、照明や防犯カメラの配線)。

太陽光を載せるカーポートは、別の製品です

通常のカーポートに、あとからパネルを載せることはできません。重さが加わり、風の受け方も変わるためです。載せるなら、最初からそのために設計された製品を使います。

屋根の広さが足りない、屋根の向きが良くない、という場合に、駐車場で発電量を補うという考え方ができます。 基礎が大きくなり、配線の経路も決めておく必要があるので、 外構と電気の両方を見られる会社に相談したほうが早く進みます。

いま建っているカーポートについて

台風のあとで「特に何もなかった」場合でも、金具が緩んでいることがあります。次の台風で、そこから外れます。

  • 屋根材の端が浮いていないか
  • 押さえ金具のネジが緩んでいないか
  • 柱の根元にひび割れや傾きが出ていないか
  • 樹脂の部品が白っぽくなって割れていないか

高いところは無理に見ないでください。当社はドローンで上から撮ってご覧いただくこともできます (国土交通省 大阪航空局の飛行許可・承認 阪空運航 第11798号)。

よくある質問

カーポートは台風で飛びますか?

条件が悪ければ飛びます。ただし飛ぶのは屋根材(パネル)であることが多く、柱ごと倒れるのはさらに条件が重なったときです。カーポートは屋根のように見えますが、構造としては「風を受ける板を柱で支えたもの」です。下から吹き上げる風に弱く、横風より上向きの力で外れます。選ぶときは、屋根材の押さえ方と、柱を地面に留める基礎の両方を見てください。

耐風圧強度とは何ですか。どの数字を選べばよいですか?

メーカーが「風速◯◯m/秒相当まで耐える設計」として示している値です。一般に38m/秒相当を標準とし、42m/秒相当、46m/秒相当といった強化仕様が用意されています。この値は設計上の目安であって、その風速まで壊れないという保証ではありません。長崎県のように毎年台風が通る地域では、標準のままにせず、強化された仕様と、必要に応じてサポート柱を検討する価値があります。

あとから強くできますか?

できる場合があります。台風が近づいたときだけ立てる着脱式のサポート柱を後付けできる機種があります。ただし機種によって対応の可否が変わり、本体の設計以上には強くなりません。いちばん確実なのは、設置のときに仕様を決めておくことです。すでに設置済みのカーポートについては、現地で型番と基礎の状態を見てからご案内します。

カーポートに太陽光を載せられますか?

載せられる製品があります。ただし通常のカーポートの屋根にパネルを後から載せるのではなく、太陽光を載せる前提で設計された製品を使います。屋根材の上に重量が加わり、風の受け方も変わるためです。屋根に十分な広さが取れない場合や、屋根の向きが悪い場合に、駐車場で発電量を補う考え方ができます。基礎の大きさと配線の経路が通常より重要になります。

雪は考えなくてよいですか?

長崎県の平地では積雪より風が問題になることがほとんどですが、内陸部や標高のある地区では雪も考えます。耐積雪強度も耐風圧強度と同じくカタログに示されており、両方を満たす仕様を選びます。現地の立地を見てご提案します。

大村市や諫早市でも見に来てもらえますか?

伺います。拠点が長崎県大村市東大村2丁目にあり、大村市・諫早市は当日中に見に行ける距離です。東彼杵町・川棚町・時津町・長与町も日常的に伺っている範囲です。現地調査とお見積りは無料で、その場での契約はお願いしません。

大村市から、すぐ見に行けます

新しく建てるときも、いま建っているものを見てほしいときも、現地調査とお見積りは無料です。 長崎県大村市東大村を拠点に、大村市・諫早市は当日中に伺える距離です。

お住まいの条件で調べます

現地調査とお見積りは、九州全域どこでも無料です。使える補助金があるかどうかも、あわせてお調べします。

現地調査・お見積り無料/しつこい営業はしません