「その型番は、今年度の対象リストに入っていませんでした」
機器を手配したあとにこれが分かると、打つ手がほとんどありません。 返品できるとは限りませんし、お客様には補助金がある前提でお話が進んでいます。
当社は太陽光・蓄電池・エコキュートの工事を自社で行っており、補助金の申請も自分たちで出しています。その中で「ここを見ておけば防げた」という箇所がいくつかありました。それを書きます。
まず、補助金は3種類あると考える
住宅用の太陽光・蓄電池・給湯器まわりで動くお金は、おおまかに3つに分かれます。それぞれ対象機種の決め方が違います。
| 種類 | 対象機種の決まり方 |
|---|---|
| 国の制度 | 事前に登録された型番だけが対象。登録リストが公開される |
| 県の制度 | 国の登録を前提にすることが多い。県独自の条件が付くこともある |
| 市町村の制度 | 要件が自治体ごとに違う。「国の補助金との併用可否」も分かれる |
つまり「国の対象機種だから、市の補助金も通る」とは限りません。逆に、市の制度のほうが条件がゆるいこともあります。
① 登録型番は「制度の公式サイト」で確かめる
メーカーのカタログや、販売店のページに「補助金対象」と書いてあることがあります。それは参考にはなりますが、根拠にはなりません。
理由は2つあります。ひとつは、書かれた時点の情報のまま更新されていないことがあること。 もうひとつは、同じ製品でも構成によって登録の有無が変わることがあるためです。 蓄電池の場合、本体・パワーコンディショナ・付属機器の組み合わせで1つの登録になっていることがあります。
② 年度の替わり目が、いちばん危ない
多くの制度は年度で区切られます。3月から4月にかけては、前年度の受付が終わり、新年度の要項がまだ出ていないという空白が生まれます。
このとき起きやすいのが、前年度の感覚で機器を押さえてしまうことです。 新年度で要件が変わり、対象から外れることがあります。
変わりやすいところ
- 補助の金額と上限
- 容量や効率の下限(この数値を下回ると対象外になる)
- 併用の可否(国の制度と自治体の制度を重ねられるか)
- 申請できる人(お施主様本人か、施工業者か、登録事業者に限るか)
最後の「申請できる人」は特に見落としやすいところです。制度によっては、あらかじめ登録を済ませた事業者でなければ申請そのものができません。 登録には時間がかかることがあります。
🔴 ③ いちばん多いのは「着工してしまった」
対象機種が合っていても、工事を始めた時点で対象外になる制度があります。交付決定を受けてから着工するという順番が決められているためです。
お客様から「早く付けてほしい」と言われると、この順番は崩れやすくなります。 先に工事を終えてしまい、あとから申請できないと分かる。これがいちばん多い形です。
④ 予算の残りは、締切より先に尽きる
募集の締切日が先でも、予算に達した時点で受付が終わります。先着順の制度ではよくあることです。
当社は会社サイトで九州6県の自治体の制度を一覧にしており、締切日だけでなく「予算の残り」も見るようにしています。ひと月で枠が尽きた自治体を実際に見ています。
確かめる順番
| 順番 | 確かめること |
|---|---|
| 1 | どの制度を使うか(国・県・市町村/併用できるか) |
| 2 | その制度の事務局サイトで、登録型番に入っているか |
| 3 | 申請できるのは誰か(登録事業者に限られていないか) |
| 4 | 交付決定より前に着工してよいか |
| 5 | 予算の残りはあるか |
1から5まで通してから機器を押さえると、手戻りがほとんどなくなります。
当社にできること
当社は長崎県大村市の施工会社で、太陽光・蓄電池・エコキュートの工事と、 それにともなう補助金の申請を日常的に行っています。
業者様へ資材をご提供する際には、この確認もあわせてご相談いただけます。「この構成で、この制度は通りますか」というご質問も承ります。 確実なことが言えない場合は、そのとおりにお伝えします。