お手元の見積書に、こう書かれていないでしょうか。
よくある書き方
蓄電池システム一式 1式 1,600,000円
工事費一式 1式 400,000円
この書き方が、必ずしも悪意だとは限りません。手間を省いているだけのこともあります。
ただ、この見積書では2つのことができません。
- 他社と比べられない … 総額しか出ていないので、何が入っていて何が入っていないのかが分かりません。安いほうが本当に安いのかが分からない
- あとから増えるのを止められない … 「それは含んでいません」と言われたときに、入っていなかったことを示すものがありません
読み方には順番があります。金額から見ないでください。
🎯 先に見る3か所
① 数量と単価が分かれているか
「1式」ではなく、「何を」「いくつ」「単価いくらで」が書いてあるか。
| 🔴 比べられない書き方 | 🎯 比べられる書き方 |
|---|---|
| 太陽光発電システム一式 1式 | パネル ○○(型番) 14枚 単価 ○○円 パワーコンディショナ ○○(型番) 1台 架台・金具 一式(屋根材:スレート) |
| 工事費一式 1式 | 設置工事 5.6kW 単価 ○○円/kW 電気工事(分電盤まで) 足場 ○○㎡ 単価 ○○円/㎡ |
kWあたりいくらかが出れば、他社と並べられます。総額だけでは、容量が違えば比べようがありません。
② 「別途」「含まず」の欄があるか
この欄が無い見積書は、まだ完成していません。含まれないものは必ずあります。書いていないだけです。
③ 保証が「誰の」「何に対する」「何年」か
「保証15年」とだけ書かれていることがあります。何の保証かが書いていません。
| 種類 | 誰が出すか | 何を守るか |
|---|---|---|
| 機器保証 | メーカー | パネルやパワーコンディショナが壊れたとき |
| 施工保証 | 🔴 工事をした会社 | 雨漏りなど、工事が原因の不具合 |
| 出力保証 | メーカー | 発電量が一定を下回ったとき |
| 自然災害の補償 | 保険会社(別契約のことが多い) | 台風・落雷・雪など |
🔴 施工保証だけは、会社が続いていないと使えません
台風で壊れたときに火災保険が使えるかどうかは、台風で太陽光や屋根が壊れたとき、火災保険はどこまで使えるのかに書きました。
あとから「別途です」と言われやすいもの
下のうち、どれが入っていてどれが入っていないかを、紙に書いてもらってください。
| 項目 | よくある金額の動き方 |
|---|---|
| 足場 | 屋根の形と高さで変わります。2階建てで数万円〜十数万円 |
| 既存設備の撤去・処分 | 古い給湯器やアンテナなど。処分費が別に立つことがあります |
| 分電盤の交換・電気の引き込み | 容量が足りないと交換が要ります |
| 屋根の下地の補修 | 🔴 めくってみて傷んでいた場合。見積時点では分からないことがあります |
| 各種申請の費用 | 補助金の申請、電力会社への接続の手続きなど |
| 廃材の処分費 | 梱包材や既存材。まとめて別途にされがちです |
| 遠方の交通費・宿泊費 | 島や離れた地域では立つことがあります |
| 消費税 | 🔴 総額が税抜か税込か。ここだけで1割違います |
⚠️ 「下地の補修」だけは、本当に読めないことがあります
🔴 型番が書いてあるか
「パネル 5.5kW」だけでは、何を載せるのかが決まっていません。同じ容量でも、機器によって値段も性能も違います。
そして、補助金が使えるかどうかは型番でしか判定できません。制度ごとに対象の機器が決まっているためです。「補助金は使えません」と言われたときの確かめ方にも書きました。
🎯 こう聞けば、たいてい出てきます
言い方に迷われるようでしたら、そのまま使ってください。
- 「この一式の内訳を、数量と単価で出していただけますか」
- 「別途になるものを、全部書き出していただけますか」
- 「保証は誰が、何年、何に対して出すものですか」
- 「機器の型番を教えてください」
- 「この金額は税抜ですか、税込ですか」
🎯 嫌がられたら、それも情報です
比べるときは、条件を揃えてから
- 容量を揃える … 5.5kWと6.6kWの総額を並べても意味がありません
- kW単価で見る … 総額 ÷ kW。これなら容量が違っても比べられます
- 蓄電池は kWh単価で
- 🔴 「入っていないもの」を揃える … 片方に足場が入っていて、もう片方が別途なら、そのままでは比べられません
- 🔴 税抜と税込を揃える
訪問販売でその場で決めさせられそうなときの対処は、太陽光の訪問販売が来たとき、その場で決めないための3つにまとめています。
まとめ
- 金額より先に、数量・単価・別途・保証を見る
- 「別途」の欄が無い見積書は、まだ完成していません
- 🔴 施工保証は、会社が続いていないと使えません。「何年」より「誰が」
- 🔴 型番が無いと、補助金の対象かどうかも判定できません
- 比べるときは kW単価で。総額だけでは比べられません
お手元の見積書を見て「これで足りていますか」というご相談も承ります。当社にご発注いただかなくても構いません。